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●森林とは何か *森とは「木がたくさんある所」→ では果樹園?公園?バラ園?ハイマツ帯は森か? *森林法の定義 �〔效櫃�集団して生育している土地及びその土地の上にある立木竹 �∩姐罎療效呂梁礁效櫃僚乎津�な生育に供される土地(但し農地又は住宅地、これらに準ずる土地及びその土地にある立木竹を除く) *京都議定書の定義(世界基準) 樹冠率10〜30%以上、面積0.05〜1ha以上 (樹冠とは樹木の枝葉の集まり) *京都議定書に対応した日本の定義 樹冠率30%以上、面積0.3ha以上、樹高5m以上、森林幅20m以上 答 ・果樹園は農地なので森ではない ・公園は樹冠率30%以上、面積0.3ha以上、樹高5m以上、森林幅20m以上であれば森である ・バラ園・ハイマツ帯は低いので森ではない ●森の保水力について 土とは何か(砂と土の違い) * 木ではなく森の土が保水している。 では森の土とはどういうものか? *砂は岩石の風化したもので無機物、土は枝葉や動物死体などが分解された有機物と砂や粘土などの無機物が数百年から1万年という長時間をかけて混合して生成されたもの。砂は透水性が良いが保水力はない *生態系が豊かな森では落葉や落枝、倒木、動物の糞や遺体がミミズやダンゴムシ、トビムシなど無数の土壌動物や微生物、キノコなど菌類によって分解され、下層の砂や粘土と混合して腐植土となり徐々に良い土が出来ていく *良い土(団粒構造)は保水性と透水性のバランスが良く水量を平準化して洪水や渇水を防ぐ水源涵養機能がある。保水性と透水性について天然林、人工林の差は無い。但し、放置されて真っ暗になった人工林は下草、潅木もなくなるため土が雨で流され、土がなくなれば保水力が失われる *森の土砂流出量は裸地の1/100 〜 1/400 ●ブナ信仰は止めよう *「ブナは緑のダム(ブナは保水力が大きく、スギは小さい) ブナ1本で8トンの水を貯める → 他の木を切り倒して日本中にブナを植えるべき」 という「ブナ信仰」が日本中に浸透している。これはNHKを始めとする多くのマスコミが「ブナは保水力が大きく、スギは保水力が小さい。ブナを伐採し、スギを植えたことが近年の洪水・渇水の原因である」と度々報道してきたためである *環境庁HPにもこれを信じているような表現がある。筆者もかつては信者の一人だった *1993年に白神山地が世界遺産に指定されてからこのような理解が広まったようだ。確かにブナを中心とした落葉樹の自然森は歩いていても明るくて清々しく気分爽快になるし、新緑も黄葉も素晴らしいので大好きである。辺りの土も湿っていて如何にも水源としてふさわしく、乾燥して薄暗く新緑も黄葉もほとんどないスギやヒノキの人工林とは対照的である *情緒的・心情的にはブナの森が緑のダムと云いたい気持ちはよく理解出来る。しかしこれら報道についての理論的根拠は全くなく、研究論文もないことが明らかになっている *岩手大学のある教授がその根拠を明らかにするよう迫った結果、平成10年1月28日にNHK盛岡放送局はブナに関する報道には根拠がないこと、今後は根拠のない報道をしないことを表明した。教授は「全国の視聴者はNHKの報道に根拠があると思っているので、訂正する義務がある」と伝えたが黙殺したまま。その黙殺が今日のブナ林信仰の継続となっている *森の雑学講座 その1でも述べたように「木は葉から水が蒸発することによる表面張力を動力源として根から水やミネラルをゆっくり吸上げている。寒冷期には吸上げが止まるが、根が水を土に戻すことはない *ブナ林の土は水分が多いがブナは元々湿った場所にしか生育出来ない種であって、ブナだけが土をフカフカの団粒構造にするわけではない *針葉樹林であろうと広葉樹林であろうと生態系の豊かな森では植物・動物・菌類という生き物全てが関わって団粒構造の土が作られる。 *ブナだけを神聖視せず、スギやヒノキも毛嫌いせず、樹木は全て大切であることを認識した上で適切に活用・保全すべきである 「ブナは緑のダム」ではなく「森は緑のダム」である ●適地適木の原則 *全ての樹種はその生育にふさわしい環境・場所がある。植樹の場合には気温・降水量・高度・地形・地質・風・日照などの環境条件によりその土地本来の樹種を植えるべきであって、全国どこでもスギやヒノキを植えたのは間違いであり、同様にブナだけを植えるのも間違いである ●日本人と森のつながり ・縄文時代 → 三内丸山遺跡 クリを選んで植林したらしい(野生とDNAが違う) ・里山と農業・堆肥と木灰 → 落葉を堆肥(有機肥料) ・薪炭林 → 燃料として炭の生産 → 灰を無機肥料 *昔話の「おじいさんは山へ柴刈りに、おばあさんは川へ洗濯に」というフレーズは昔から日本では人々と森との関わりが密接であったことを象徴している ・燃料革命 → S30年代 プロパンガス・化学肥料の普及による里山放置が広がった ・木材自由化 → S40年代 外材輸入により人工林管理が放棄され林業が崩壊し、 国産材自給率は20%に低下した ●日本の森林資源の現況 ・国土面積 3800万ha ・森林面積 2500万ha ・森林率 67% ・人工林面積 1000万ha ・保安林面積 1200万ha ・国有林 760万ha ・民有林 1750万ha *降雨量が多く先進国としては有数の森林国である日本の森林蓄積は非常に大きいが活用されていない ●日本三大美林とは ・青森ヒバ(津軽藩・南部藩が保護)別名ヒノキアスナロ ヒノキより耐久性あり ・秋田スギ(秋田佐竹藩が保護)樹齢200−250年 ・木曽ヒノキ(尾張藩が保護)樹齢250−300年 → いずれも天然林・国有林 *「木曽五木」 ヒノキ、サワラ、アスナロ、ネズコ(クロベ)、コウヤマキ ・尾張藩はヒノキと間違えて伐ったという言い訳をさせないようヒノキに良く似た木であるサワラ、アスナロ、ネズコも禁伐にしたという説がある。コウヤマキは全く似ていないので別の価値があったのだろう ●我が国の森林保護・保全制度 *これ以外にも様々な法律により複雑な制度が多数あり 【保安林】 森林法に基づき公益的機能を特に確保する必要のある森林を農水大臣または県知事が指定 �/絽擦�ん養保安林 : 雨水を貯め徐々に流す水量平準化により水不足や洪水を防ぐ 880万ha、保安林面積の7割で最も多い ��土砂流出防備保安林 : 土砂が下流に流れ出るのを防ぐ 250万ha、保安林面積の2割で2番目に多い �E攤淑�壊防備保安林 : 山崩れを防ぐ �と�砂防備保安林 : 海岸などの砂が吹き飛ぶのを防ぎ田畑や住宅を守る �ニ鰭�保安林 : 強風を和らげ鉄道や住宅を守る ��水害防備保安林 : 河川の氾濫による被害を軽減する ��潮害防備保安林 : 津波や高潮による被害を軽減する �┫崖暇蛭�保安林 : 簡易水道やため池などが枯れるのを防ぐ ��防雪保安林 : 道路や鉄道を吹雪から守る ��防霧保安林 : 森がネットとなり霧を止めることで交通事故や農業被害を防ぐ ��雪崩(なだれ)防止保安林 : 雪崩の発生や雪崩による被害を防ぐ ��落石防止保安林 : 落石の発生や落石による被害を防ぐ ��防火保安林 : 火災の延焼を防ぐ ��魚(うお)つき保安林 : 水面に日陰を作ったり養分を補給することで川や海に魚が住みやすくする ��航行目標保安林 : 飛行機や船舶の航行目標になる(主として漁船) �以欸鯤欅体咫 Аゞ�気をきれいにしたり休養の場となることで国民のレクリエーションの場となる 70万ha、保安林面積の5%で3番目に多い �栄�致保安林 : 名所旧跡の自然の美しさを保存する 以上17種、� 銑�は自然災害防止機能を持ち、治山事業の対象となる。 【国立公園、国定公園特別保護地区】 ・自然公園法に基づき環境大臣または県知事が指定 *上記保安林・特別保護地区では伐採・植栽、落葉採取等は大臣または知事の許可が必要 【原生自然環境保全地域】 ・自然環境保全法に基づき環境大臣が指定。最も厳しい規制。本物の原生林。伐採・落葉採取等は全て禁止 (北海道2箇所、本州では南アルプス光岳南方の大井川源流部のみ、屋久島、南硫黄島の5ヶ所5600ha) |
2011.3.20 |