新緑の気田川

日時:2003年5月10日(土)〜11日(日)
天気:5/10 晴のちくもり  5/11 くもり
行程: 5/10 袋井IC−1130,1415春野キャンプ場−1515,1530砕石場−1615,1655終了点−1710春野キャンプ場
   5/11 630起床−908春野キャンプ場―920,950新気田川橋−1100,1115明野キャンプ場−1130,1300春野キャンプ場−1435袋井IC
漕行距離:10日12km/11日13km
漕行時間:10日2時間/11日1.5時間

【1日目】
久々の気田川(けたがわ)。この川を下るのは4回目だが新緑の季節は初めてなので今から楽しみである。東名を袋井ICで下りて、二股のスーパーで日本酒、フルーツなどを調達。集合時間の12時より30分早く秋葉神社前の春野キャンプ場に着いたが、まだ誰も来ていない。テントを設営して昼食の準備をしていると千葉からK氏、名古屋からO氏が相次いで到着。

秋葉神社キャンプ場にて 秋葉神社キャンプ場にて 秋葉神社キャンプ場にて 気田川にて

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車2台を終了点の気田川橋へ回送して14時15分キャンプ場を後にする。水量豊かな清流はやや白く濁っているものの、両岸にあふれる新緑、次々に現われる玉砂利の白い河原、水面を渡る涼風が実に爽快。トンビが舞い、ウグイスが歌う。正に命の洗濯である。時折現れる瀬も、波が適度に大きくてしぶきが掛かり、艇が上下に揺られて刺激的で楽しい。

新緑を 写して流る 初夏の川

Fさんはタケノコにこだわって一生懸命探している。暑くも寒くもなく言うことなし。流れが速いのでほとんど漕がなくても景色がどんどん後ろへ飛んで行くので楽チンだ。ただ、空が白い雲に覆われてしまって折角の新緑が映えないのはちょっと残念。のんびりしていると、O氏が何と!キンキンに冷えたビールを配ってくれた。「いやー、最高!」出発前に飲むことは多いが、パドリング中は初めてだ。

5〜6人のポリ艇グループがいた。30分程した頃、前方で騒ぎが起こった。黄色のダンサーが腹を見せて浮かんでいる。どうやら、タケノコを探して竹林に突っ込んだF氏が川面に張り出した竹に絡まれて沈したらしい。ご愛嬌である。15時過ぎ、採石場を通過。こういう採石場が上流にもあるらしく、これが白濁の原因らしい。河原にゴイサギが立っている。皆で竹藪に上陸してタケノコを探したが収穫なし。

気田川にて 気田川にて 気田川にて 気田川にて

所々上向きに咲く黄色い房状花を付けた木があるが同定出来ない。前回沈した青い松間橋手前の消波ブロックのカーブは水量が多くてブロックが水没しており、気が付かずに通り過ぎてしまった。16時過ぎ赤い鉄橋の気田川橋に到着。本日のツーリングはあっけなく終了した。近くの竹薮でO氏が孟宗竹の若いタケノコを3本ゲット。柔らかそうだ。「孟宗のタケノコが一番上等なんだよ」「採れ立てだから焼いたらうまいよ」 期待が膨らむ。

17時過ぎキャンプ場帰着。テントが随分増えている。食事の準備をしていると、管理人がキャンプ料金を集金に来た。一人200円と良心的だ。今夜のメニューは鶏肉、大根、ニンジン、蒲鉾、ちくわ、シメジ、三つ葉、もちなどの雑煮、タラとエノキのホイル焼き、超新鮮タケノコのホイル焼き、サツマイモのホイル焼き、インスタントのフカヒレスープと豪華版。

タラのホイル焼き ところで炭火でホイル焼きにしたタケノコは期待以上の絶品だった。1時間位火の中に放り込んでおいたからカリカリに固くなったかと心配したが、タケノコの皮とアルミホイルのお陰で水分が全く飛んでおらず、ジューシーでとろけるように柔らかくてえぐみがゼロ。こんなタケノコは生まれて初めてだ。都会では絶対に味わえない。捨ててあった竹や流木で焚き火を始めたら、竹が景気よくバンバン破裂して盛大に火の粉が飛ぶ。 「これがほんとの爆竹だね」

【2日目】
くもり。7時、ロールパン、ミルク、トマトジュース、ツナと生野菜サラダなど豪勢な朝食。パンの匂いを嗅ぎ付けた数羽の鳩が馴れ馴れしく寄って来た。少しかけらをやると調子に乗って益々厚かましくなる。しまいにはシートまで上がり込んで堂々と要求する始末。心優しいK氏がパンをちぎって投げている。新茶で仕上げて、2台で上流へ向かう。春野町役場、久里崎橋、平木大橋、気田郵便局を通過して新気田川橋下の河原に車を置き、10時前スタート。

気田川にて 気田川にて 気田川にて 気田川にて

直後に事件が発生した。「あれは何だ?」大きな鳥が水面に降りていてバシャバシャ暴れている。「魚を捕っているのかな?」 近付いてよく見ると小さな鴨が半分水に潜ってバタバタしている。トンビが鴨を襲っているのだ。と、一瞬の隙を突いて鴨は必死で水面すれすれに逃げた。トンビが追う。生死を賭けた迫力あるドラマが目の前で展開して皆あっけに取られている。自然の厳しい営みに「感動した!」 ご馳走に逃げられたトンビは未練がましく上空を舞っている。

鴨襲う 鳶の爪は 空を切り

10時15分平木大橋通過。流れは速いし、昨日より水が冷たく澄んでいて快適だ。10時20分いつもの出発点の赤い橋通過。ミツバツツジのようなピンクの小さなツツジが咲いている。10時30分頃、春野町役場通過。法面に《日本一きれいな川》と植え込みで字が書いてある。昨日はカヌーが多かったが、今日は誰もいない。10時50分オレンジ色の歩行者専用吊り橋の下を通過。昨日買った地元特産のみかんをレジ袋に入れ、水中にぶら下げて冷やす。昨日も一緒になった男女5人のポリ艇グループに追い着いた。

川面に覆い被さったイロハモミジの若葉が輝く。11時明野キャンプ場で休憩。冷やしたばかりのみかんを分ける。11時半春野キャンプ場帰着。車を回収、13時帰途に着く。途中には適当な店がなく、袋井IC手前の《手打ちうどん結城》で昼食。えらく値段が高いし手打ちとは思えないうどんだった。 14時半過ぎ、東名に乗る。御殿場辺りまで順調だったが厚木の手前から少し渋滞。首都高は快調に通過。今回は往復とも渋滞もなく、最後のうどん屋を除けば今までの川下りで最高に気分の良いツーリングとなった。