残雪の西大顛(1981m)
 
日  時:2008年6月8日(日)
天  気:晴
行  程:810裏磐梯−835,855グランデコスキー場−908,916ゴンドラ山頂駅〜1010,10251590m地点〜1127,11451820m地点〜1230,1315西大顛〜1410,14151590m地点〜1455ゴンドラ山頂駅−1522,1536グランデコスキー場

西大顛
西大顛から西吾妻(中央)一切経山・東吾妻方面(右奥)を望む


ルート断面図とルート図
西大顛断面図 西大顛ルート図
カシミール3Dにて作成しています

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8時過ぎに裏磐梯の宿を出る。昨日と打って変わって空は雲一つ無く晴れ渡り、高原の朝は爽やかだ。コンビニでおにぎりなど調達して小野川湖沿いのワインディングロードを駆け抜け、グランデコスキー場へ向かう。8時半過ぎにスキー場の広い駐車場着。数台の車が停まっているのみ。 ゴンドラでカラマツの森上空を8分ほどで標高1390mの山頂駅へ。ゴンドラからは山菜取りの人が大勢見える。大きなブナやダケカンバが点在する中、リフト沿いに岩礫帯のジグザグ道を登る。カラマツやダケカンバの幼木に新芽が出ていた。フキノトウやワラビなど色んな若葉は柔らかくてどれも食べられそう。

西大顛 西大顛 西大顛
 
ウグイスやホトトギス、シジュウカラなどが囀る。空には薄い雲が掛かっているが、 そよ風が爽やかで散歩気分である。10時前、西大顛登山道の道標があり山道に入る。標高は約1560m。ゲレンデとは一変して難路の急登となり、雪解け水でぬかるんだ岩だらけの溝状の道が続く。段差が大きく疲れる。 10時過ぎ、1590m地点で1本目。シラビソなどの大きな倒木が何本も道を塞いで越えたりくぐったり大変。やがて残雪が少しづつ増えて夏道が隠れるようになり、ルート探しに時間が掛かる。時々雪を踏み抜きどっと疲れる。単独者に追い着かれた。雪解け水が増えて一寸した沢登り気分だ。 赤布がほとんどなくルートが判らなくなり何度も道探し。時々雪がなくなるが再び雪道となる。ぬかるんだ道ばかりで足が重くなるし休む場所も無い。11時半、ようやく乾いた場所を見つけて2本目を立てる。高度計は1820mを指している。もうコースタイムの2時間を越えたがまだ先は長そうだ。

西大顛 西大顛 西大顛
 
これだけ倒木が多くては無雪期でも西大顛まで2時間では無理だろう。ナナカマドの若葉が開いたばかりで可愛い。シラビソかオオシラビソか?雪が増えてキックステップ出来る安定した斜面になった。右手が開けて西吾妻が見え出した。振り返ると磐梯山が霞んでいる。 また雪がなくなり乾いた道の急登となる。傾斜が緩むと再びぬかるみそして雪道。前方が大きく開けて大きな雪原に出た。青空に白い雪が眩しい。右手にはなだらかな西吾妻を始め中吾妻や一切経山など吾妻連峰の雄大な山並みの大パノラマだ。急な雪原を登り切り、乾いた道を少し辿るとようやく西大顛の頂だった。 結構くたびれた。既に12時半、ゴンドラ駅から3時間以上掛かってしまった。全く雪が無い山頂では数組の登山者がくつろいでいる。この山頂からは360度の展望のはずだったが、北面は雲に覆われて何も見えない。東面、南面は霞んでいるものの遠望が利く。

西大顛 西大顛 西大顛
 
西吾妻、中吾妻、一切経山、東吾妻、安達太良山そして磐梯山。南面手前には秋元湖、小野川湖、檜原湖がその奥には猪苗代湖も微かに見える。ゆっくり大展望を楽しみ、昼食を済ませて山頂を辞す。トレースのある雪道の下りは早い。快調に飛び跳ねるように下る。 しかし、所々間違えた踏み跡に入ってルートを見失い、藪に何度も突っ込んで不安になるが、何とか夏道を見つけてホッとする。1本目に休んだ1590m地点に14時過ぎに着く。登りの半分以下の所要時間だ。14時30分、ぬかるみ道に足を取られながらスキー場上部に辿り着く。 ここからは磐梯山など景色を楽しみながらのんびり下る。15時前、ゴンドラ山頂駅に帰着。