藪こきの前烏帽子岳(1401m)
 
日  時:2008年4月26日(土)
天  気:くもり
行  程: 923烏帽子岳登山口〜1014,1024840m地点〜1115,11271080m地点〜1315,1414前烏帽子岳〜1455,15071010m地点〜1305渡渉地点〜1604登山口

ルート断面図とルート図
前烏帽子岳断面図 前烏帽子ルート図
カシミール3Dにて作成しています

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3月末に怪我をした肩はまだ少し痛むが、春の息吹を感じてみようと三度烏帽子岳へと向かう。9時過ぎ、スパッツを着けて登山口を後にする。カラマツ林にはスミレが群生し、シジュウカラやウグイスが囀り、ブナの裂開した実が登山道を埋め尽くすように落ちている。 気温は8度。小阿寺沢の渡渉点は雪解け水で増水しており、大事を取って30m程上流から渡る。対岸にはショウジョウバカマがぽつんと開いており、この後ずっと足元を彩っていた。雪は全くない。10時過ぎ、840m付近で一本目。気温10度、風無く汗ばむ。岩尾根に差し掛かると薄日が差して来た。

前烏帽子岳 前烏帽子岳 前烏帽子岳 前烏帽子岳
 
一旦平らになって左へトラバース。2週間前にはこの辺りは夏道が完全に雪の下だったが、ここまで登っても雪はない。再び岩尾根の急登。11時過ぎ、1080m付近で2本目。この辺りから残雪が増え、かすかなトレースが消えた。キックステップを交えて登る。ワカンを着けるほどではない。 スイセン祭りを開催中のえぼしスキー場が右下に見え隠れし、放送が聞こえる。雪が減ったとはいえ夏道はほとんど隠されていてルートが判らない。しかし、積雪は減っているので潅木がたくさん露出して藪こき状態だ。2週前は低い木々は雪の下でどこでも歩ける状態だったが、今日は全然違って木々の枝が邪魔をして思うように進めない。

前烏帽子岳 前烏帽子岳 前烏帽子岳
 
ガスが出て急斜面のキックステップが続く。時々現れるかすかなトレースに従うが、左へ進み過ぎているようだ。右方向へ戻ろうとすると益々藪がひどくなった。この天気では屏風も見えないだろうし、無理に登っても仕方ないかと登頂をあきらめ掛けたら、上から人声がして二人の女性パーティーが降りて来た。後烏帽子まで行って来たという。 「私たちのトレースを登ればいいですよ。迷っている所もありますけど」 「はい、ありがとうございます」 これでルートがはっきりして歩きやすくなったので、気を取り直してピークを目指す。ガスが濃くなる中ようやく前烏帽子のピークに到着。予想通り屏風岳や不忘山はもちろん後烏帽子も見えない。気温は3度だ。ピーク近くの岩陰にシートを広げ、ラーメンを作る。 14時過ぎ、撤収してトレースに従い、雪の斜面をのんびり下る。渡渉点を過ぎた辺りのカラマツ林にはわずかに芽吹いた樹もあり、その辺りだけ淡い緑に包まれていた。



翌日、開通したばかりのエコーラインで雪の壁を縫って刈田岳までドライブしてみたが、刈田峠からのハイラインは濃霧に包まれ、山頂の刈田峰神社は雪とガスに覆われていて観光客が行ける場所ではなかった。お釜は霧の彼方で全く見える気配も無し。


刈田岳 刈田岳 刈田岳
 
刈田岳 刈田岳