日溜りの鷹取山(472m)
 
日  時:2008年1月3日(木)
天  気:快晴
行  程:846高尾―859,910藤野〜938,943藤野神社〜1008,1015 360m地点〜1025岩戸山〜1100小渕山〜1129,1140 410m地点〜1212,1415鷹取山〜1510,1534沢井入口バス停―1546上野原

ルート断面図とルート図
鷹取山断面図 鷹取山ルート図
カシミール3Dにて作成しています

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久々のYAC新年山行は藤野駅から歩いて行ける鷹取山という標高500mに満たない小さな里山である。多分誰もいない静かな山でゆっくり新年会を楽しむことが出来るだろう。穏やかな日和の中央線高尾駅に集合したのはリーダーのHさん以下、T夫妻、Sさん、KN夫妻とMZ君、K夫妻、Y氏と小生の総勢11名である。 8時46分発小淵沢行きの車内はガラガラなので皆ゆったりと座って久々の邂逅に話が弾んでいる。16歳になったというMZ君とは2年ぶりだが、175cmに背が伸びて、もう立派な好青年だ。空はくっきりと晴れ渡り、時折見える富士山は真っ白だ。わずか15分で藤野到着。

鷹取山 鷹取山 鷹取山 鷹取山
 
大勢の登山客がホームに溢れて出口へと急いでいる。どうやら陣馬山行きバスの発車が近いらしい。当然ながら我らが目指す鷹取山へ向かう人は一人もいなかった。工事中の線路沿いの歩行者通路を高尾方向へ少し戻って踏み切りを渡る。沢井トンネル入口手前を右折、中央道下の歩行者用トンネルをくぐるとT字路あり。 道標がないので迷ったが右へ登る。すぐにパノラマコースに合流して左へ進むと「小渕ふれあいの森」という案内板あり。ここでも平らな道を直進するか右へ登るか迷ったが、右へ登る道を選ぶ。結果的にはこれは不正解だった。東電巡視路が交錯する中を迷いながら急な階段道を辿ると藤野神社の裏手に出た。 あの案内板から直進していれば楽に神社の下に出られたのだが仕方ない。それにしても分岐が多い道だ。風は全くないが気温は5度で日陰はやや寒い。少し下って本来の道に出る。送電線沿いの道である。すぐ左下が中央道で車やバイクの音がうるさい。南向きの開けた場所にベンチあり。 19番鉄塔から陣馬山や生藤山が青空にくっきり浮かんで見えるが、わずか1000m程の生藤山がここからだと随分立派で堂々たる姿である。富士山の天辺が道志の山並みの上にほんのわずか見え始めた。
「アイスクリームみたいだな」
とTさんが囃す。


鷹取山 鷹取山 鷹取山 鷹取山
 
10時過ぎ、360m地点で1本立てる。日当たりが良く気温は9度まで上がった。コナラの多い明るい雑木林を抜け、377mの岩戸山に着いた。「藤野町十五名山」の標柱が立っているが、山梨百名山はともかくこんな小さな町で無理に名山を作って何の意味があるのだろう。 その先は霜柱が残る下り道だ。このルートは忠実に稜線を辿っているので上り下りが極めて多い。コブの頭に出るたびに先頭グループのHさんやSさんが
「下りだぞー」
と叫ぶ。後続部隊からは
「えー!また下るのー!」
と悲鳴が上がる。杉や桧の植林を通過。300mまで下ったところで再び巡視路と交差して、いきなり急激な登り返し。かなりの急坂が続く。11時前、関野からの道と合流。11時、350mの小渕山を通過。ここの表示には「藤野町十五名山 小渕山376.8m」とあり何人かがマジックで修正している。
「350mのはずなのに、何だこりゃー」
まとめて標柱を作るときに岩戸山と間違えたのだろう。尾根の左を巻く道となる。ヒノキの植林の中に落葉樹の大木があったが、ケヤキかトチノキか同定出来ず。またもや大下りで皆ブーイング。急な下り坂にアセビのトンネルが続く。冬枯れの林の中ではアセビの緑が随分目立つ。


鷹取山 鷹取山 鷹取山
 
鞍部からは一転して急な直登に変わりイヌシデやウダイカンバなど馴染みの木々が登場。11時半、410m付近で一休み。さらに何度か上り下りを繰り返して、12時過ぎようやく472mの鷹取山到着。「十五名山」の山名標柱の隣に「鷹取山烽火台跡」という大きな柱が立っていた。 ガイドにあった鐘は支柱が壊れたらしく、地面に置かれていて衝くことが出来ない。ここからの眺めは里山とは思えない360度の大展望だ。北に陣馬山、生藤山。西に権現山、扇山その間の奥には百蔵山が顔を出している。さらに左には三つ峠、九鬼山、富士山、その手前に御正体山、そして南には赤鞍ヶ岳など道志の山々、大室山、黍殻山など丹沢北部の山が並んでいる。

狭い山頂だが我々しかいないので宴会場には十分だ。誰も来るはずもないので、目一杯大きなシートを広げて11人が思い思いに陣取る。シャンパンで乾杯して開宴。Y氏が名古屋へ転勤ということなので送別の宴でもある。ビール、ワイン、ウィスキーと何でもありだ。 次々につまみが並べられるが、人数が多いのでどんどん皿が空になる。漬物だけでも何種類も出て来るし、うるめいわし、鶏のささ身の燻製やレンコンの金平に、Kシェフのタマネギ主体の炒め物も瞬く間に平らげられるので、作る方は大変だ。KN氏は海苔餅担当。MZ君は今日もカップ麺を抱えている。 ワイワイガヤガヤ楽しい宴はエンドレスに続く。

青き空小楢の梢輝きて

14時過ぎ、いつもどおりTさんのお開きの声で2時間に亘る大宴会を切り上げ下山開始。北に向かう道を取る。酔っていたらしく、ここからはメモもなく記憶も定かでない。落葉で滑りやすい急斜面で女性陣をフォローしたことと、道の左側に有刺鉄線が続いていたこと以外不明。ほろ酔い加減でフラフラ下ったのだろう。 15時、舗装された林道に出た。路傍の水溜りがカチンカチンに凍っている。真新しい大きな老人ホームあり。ここから沢井入口のバス停までは10分程だった。

JRホリデーパス 2300円 富士急山梨バス 沢井入口―上野原 ?円(何円だったか記憶にない)