紅葉の烏帽子岳(1681m)からえぼしスキー場
 
日  時:2007年10月13日(土)
天  気:くもり
行  程:704烏帽子岳登山口〜755,804980m地点〜907,925前烏帽子岳〜1010,1028後烏帽子岳〜1053ろうずめ平〜11171660m地点〜1131ろうずめ平〜1200,1224股窪〜1258,1302むらさき岩〜1312えぼしスキー場上部〜1400,1410えぼしスキー場レストハウス〜1419烏帽子岳登山口


ルート断面図とルート図
烏帽子岳断面図 烏帽子岳ルート図
カシミール3Dにて作成しています

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6時半過ぎ、えぼしスキー場手前の登山口に到着。広い駐車場があり、その周囲に「えぼしスキー場芋煮会」のぼりが立ててある。天気は曇りだが晴れ間もあり。ここから先のスキー場への道は午後5時から午前8時まで閉鎖中とのことでロープが張ってある。舗装路から左下にある「熊に注意」の看板横を通って山道に入る。 ブナ、ミズナラ、イヌシデ、カラマツ 左下沢があり滝の音がする。クマザサの中緩やかな登り。鳥の声なし 標高630mのこの辺り紅葉にはまだまだ早くブナがわずかに色付くのみ。小沢を右岸へ渡る。しばらくして大きな沢を飛び石を踏んで渡る。気温9度思った程寒くない。
 
烏帽子岳 烏帽子岳 烏帽子岳 烏帽子岳
 
風もないので早くも背中に汗。しかし手は冷たい。大きなブナやミズナラが多くなる。尾根筋のジグザグ急登になる。やや緩やかになり、右下から沢音が響く。ミズナラのどんぐりがたくさん落ちている。尾根は細くなり巨岩の間を縫うルートとなる。950m付近から少し色付いた木々が増えて来た。 枯れ沢を渡る。登山口にあった「熊に注意」の看板が気になるので、首から提げた温度計をザックの止め具にぶつけて、カンカン音を立てながら進む。8時前、980m付近で一本立てる。もう沢音はせず、全くの静寂の中で鳥の鋭い鳴き声が一声響いた。予報に反して空はすっかり曇ってしまった。 10度 コシアブラ、ドウダンツツジ、オオカメノキ 葉が緑色のまま枯れているのが多い。谷向こうのえぼしスキー場方面の尾根にガスが掛かって来た。山頂は雲の上に出ることを祈りつつ歩を進める。胸を突く急登が続く。8度 1300m辺りから木々の色付きが増して来た。

マンサク、ハウチワカエデの紅い落葉 緩やかになる。8時45分えぼしスキー場への分岐を通過。7度 また急登 6度 T字路 左前烏帽子、右後烏帽子 単独の若者がいた。左へ数分で前烏帽子のピーク着。表示は何もない。標高1402mの大岩が重なった狭い山頂から北側はスパッと切れ落ちており晴れていれば景色が良さそうだが、今はガスで展望無し。 ナナカマド、ドウダンツツジ、ミネカエデなど紅葉がきれいだ。風が弱いがガスが流れて行く。オヤマリンドウ オオカメノキ赤と黄色のツートンカラー。分岐に戻り、稜線を緩やかに下る。ガスに包まれて視界は100m以下となり、青空の下での紅葉見物はもう望めないが、幻想的な雰囲気。 後烏帽子への急な登り シラビソ 10時過ぎ、倉石ヒュッテへの分岐 1620m付近で追い着いて来た単独行の人に道を譲る。気温は5度まで下がり手が冷たくなる。10時10分、1680mの後烏帽子山頂に着いた。反対側から登って来たらしい何人もの先客がいた。

 
烏帽子岳 烏帽子岳 烏帽子岳 烏帽子岳
 
ここからの紅葉は錦のように見事で歓声が上がっている。これで晴れていれば最高なのだが残念だ。休んでいると寒いのでフリースを着る。次々に登って来る。ろうずめ平への下りはさながら紅葉のトンネル。実に華やかだ。水引入道が見える。屏風の頭に雲。11時前ろうずめ平分岐を直進して屏風岳方面へ向かう。 依然として紅葉のトンネルが続いている。徐々に傾斜が強くなり岩溝状の急坂を辿る。登るに連れて後の烏帽子岳の見事な錦のような紅葉が広がって行く。屏風岳手前の芝草平までは行ってみようかと思っていたが、1660m位まで来ても急斜面が続いていてまだ先は長そうだし、帰路も距離があるので引き返すことにする。

11時半、ろうずめ平の分岐まで戻り左折して北の股窪へ向かう。緩やかな下り、周囲は紅葉の盛り。この辺りはハウチワカエデやミネカエデ、ドウダンツツジなどの紅葉・黄葉の中にシャクナゲ、アセビ、シラビソなどの緑が混じって実にいい雰囲気だ。左に蔵王山岳会の山小屋を見送ると急な下りになる。 左下から沢音が響く。傾斜が緩やかになり小さな沢を渡る。水面をハウチワカエデの落葉が覆っていた。しばらく平坦な道を進むとオオシラビソに囲まれた十字路に12時丁度に到着。股窪である。ここで昼食を摂る。標高は1360m。気温は6度だが風がないのでそれほど寒くない。 鬱蒼と茂った針葉樹の間からわずかに青空が覗く。ここから直進すると聖山平、左は刈田峠だ。右に折れてえぼしスキー場を目指す。所々山スキー用の番号札が幹に取り付けてある。突然笹薮で「ガサッ」と音がしたので熊じゃないかとびっくり。結局何でもなかったが、また温度計を叩きながら進む。

 
烏帽子岳 烏帽子岳 烏帽子岳
 
枯れ沢を横切る。小刻みの上り下りを繰り返しながら徐々に高度が下って行く。風が強くなり木々が騒ぐ。いつの間にか空が晴れ、木漏れ日が射す。左手の木々の間から谷を隔ててエコーラインと蔵王の山並みが見え隠れし始めた。13時前、左手に大きな露岩があり大展望が広がった。 後で調べると「むらさき岩」というらしい。杉ヶ峰や刈田岳は見えるが熊野岳は雲の中。エコーラインを行き交う車も見える。谷向こうの斜面の紅葉はちらほらという程度。ここから10分ほど下ると「えぼしスキー場」の道標あり。それに従って右へ進むとすぐえぼしのゲレンデに出た。

倉石レストハウスやリフトの脇をのんびり下る。高さ10mを越す巨大なハウチワカエデが枝を一杯に広げて立っているが、その紅葉は正に真紅で青空をバックに輝いている。14時、スキー場のレストハウス着。えぼしスキー場のシーズン券を購入してから車を置いた駐車場へ戻る。いつも通り温泉に立ち寄って帰宅する。