晩秋の御正体山1682m
 
日 時:2006年11月18日(土)
天 気:快晴のちくもりのち晴れ
行 程:725山伏峠〜820,843石割山分岐〜852奥ノ岳〜905,915送電鉄塔〜947中ノ岳〜1020,1030前ノ岳〜1115,1130御正体山〜1206,12101410m地点〜1220中ノ岳〜1250,1500送電鉄塔〜1555,1605山伏峠

ルート断面図とルート図
御正体断面図 御正体ルート
カシミール3Dにて作成しています

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女性3人パーティー他数組が先行した後を追って、快晴の山伏峠を後に廃業した山中湖高原ホテルの脇から山道に入る。先月庭仕事で痛めて以来腰の調子がよくないのだが、出発前に中腰で靴紐を締めた途端またギクッと来てしまった。腰ベルトをしっかり締め直して用心しながら歩く。 ミネカエデ、コハウチワカエデなどわずかに紅葉が残っているがほとんどの木々はすっかり葉を落として冬姿である。ところで何度となく歩いた道のはずなのに様子が違う。見慣れない小さな社の先に分岐があり左へ折れる。右は菰釣山への道だ。しばらくすると右下からのルートと合流した。 これがいつもの道だ。なぜ間違えたのだろう?狐につままれた気分。尾根通しに分厚い落葉の急登が続く。シラビソの倒木が道を塞いでおり右から巻く。何度か上り下りを繰り返しながら高度を上げていく。カラマツの梢に黄葉が少し残っている。暖かいので汗ばんで来た。

奥の岳からのパノラマ
奥の岳からの御正体山 杓子山鹿留山 富士と石割山 立派な道標
 
傾斜が緩んで山伏峠から1時間弱で御正体の主稜線に出た。標高1340mのここは分岐になっており左は石割山、御正体は右だ。以前はなかった立派な道標とベンチがあり、ここで朝食にする。気温は6度。辺りは大きなブナ、モミ、シラビソやリョウブなどに囲まれて展望はない。 10分程で奥ノ岳を通過。さらに10分程で送電鉄塔のある鞍部に着いた。ここは切り拓かれてちょっとした草原になっており西面、東面の展望が素晴らしい。タイミングよく雲が切れて奥ノ岳のすぐ右に真っ白な富士山が姿を現した。その右には南アルプス塩見辺りだろうか?白い山並みが続いている。 西面中央に杓子山が大きい。鉄塔の横にザックをデポしてサブザックでピークを目指す。カラマツ林を緩やかに下るとまた真新しい立派過ぎる道標あり。ヒノキの植林の中、急登が続く。10時前、中ノ岳を通過する頃には雲が広がり始め、前ノ岳に着く頃には空一面厚い雲に覆われてしまった。 今日は終日晴れの予報だったのにこれでは雨が心配だ。

落ち葉踏む足音だけが響きけり

突然前方100m位の斜面を右から左へ細くて毛足の長い黒い動物が走り抜けた。「あれ何かな?」 「リスよりかなり大きいからクロテンじゃない」 幹が太く、赤味が強くてきれいな木肌のシャラが多い。ブナ、リョウブ、モミ、カラマツ、ウダイカンバ、イヌシデなどの混交林が続く。道が分厚い落葉で隠されているので若干ルートファインディングが必要だ。傾斜が徐々に緩やかになり、11時過ぎ樹林に囲まれて展望のない御正体山山頂に着いた。
皇太子登頂記念 山頂にて 山頂にて 山頂にて 立派なブナ
 
広場状の平坦な山頂では数組のパーティーが昼食を摂っている。小さな社と三角点の周囲には皇太子殿下登頂記念の看板の他いくつもの山名表示板があって一寸しつこい。ここにも真新しいテーブルとベンチが据えてある。雲が切れて日が差して来た。気温は10度まで上がって全然寒くないのでフリースを脱ぐ。 少し休んで写真を撮り、下り始めると、どんどん青空が広がって来た。思わず足取りも軽くなる。前ノ岳を過ぎて1410m付近で小休止。中ノ岳を過ぎると先行した女性3人組が休んでいたので脇をすり抜ける。13時前、鉄塔前広場に帰着。 テントのポールを忘れたので送電鉄塔の柱に張り綱を引っ掛けて何とか張り終える。中に潜り込むとさすがに天井が低くて快適とはいかないが、コンビニ調達の鍋焼きうどんをコッヘルで煮る。ワインで乾杯。食後足を伸ばして少し休憩。 15時、撤収して奥ノ岳まで少し登るとあとは一気に下る。16時前、山伏峠帰着。峠の直前の山道にロープが張ってあり「私有地に付き通行禁止」の看板があった。今朝は無意識にロープを避けて通ったが、道が違った原因はこれだった。