冬晴れの釈迦ヶ岳(1641m)
 
日 時:2001年12月2日(日)
行 程:800大石―845,857日向坂峠−1010,1035釈迦ヶ岳−1135,1335日向坂峠

ルート断面図とルート図
釈迦ヶ岳断面図 釈迦ヶ岳ルート図
カシミール3Dにて作成しています

御坂トンネル経由日向坂峠へと向かう。林道入口は判りづらくて一寸行き過ぎてしまったが、しっかり舗装されて中々いい道だ。ヘアピンカーブの連続でどんどん高度を稼いでいく。空は雲ひとつなく晴れ渡り、奥秩父の峰々がくっきりとスカイラインを描いている。破風山から木賊山、甲武信岳辺りのようだ。立派な標識のある日向坂峠(別名どんべえ峠)に到着。ヒノキの植林を登り始める。すぐにブナ、ミズナラ、ウダイカンバ、シャラ、リョウブ、イヌブナ、ウリハダカエデ、ドウダンツツジなど、ほとんど葉を落として冬姿になった明るい落葉樹林となる。

ここは御坂山塊の北の外れにある釈迦ヶ岳だ。本栖湖の北にも同名の山があるのだが、区別する為に黒駒の釈迦ヶ岳と呼ばれているそうだ。左手の谷をへだてた黒岳の稜線の向こうから富士山が頭を覗かせた。三角点と山名標識のある府駒山を通過。前方に目指す釈迦ヶ岳の鋭い三角のピークが見える。ここから少し下りになる。青空の彼方に、白く光った南アルプスが良く見え始め歓声が上がる。頂上直下の岩場に太いマニラ麻のロープが数箇所張ってあるが、別に必要はなく邪魔なだけだ。10時過ぎピークに到着。峠から1ピッチで着いてしまった。狭い山頂は20人以上の登山者で溢れている。二つの石の地蔵さんに毛糸で編んだ着物が着せてある。風は無く、柔らかな陽光が燦々と降り注ぎ、絵に画いたような小春日和だ。

南に大きく真っ白な富士山、遥か西の空には光岳から茶臼、上河内岳、聖、赤石、悪沢、塩見、農鳥、間ノ岳、北岳、仙丈、甲斐駒、手前に鳳凰三山と南アルプスのオールスターをはっきり判別出来る。赤石から仙丈までは雪を被って白い。北に目を転じると八ヶ岳は半分雲に隠れている。その手前には茅ヶ岳。意外に小さい瑞牆、さらに金峰、国師、甲武信、木賊山、破風山など奥秩父の峰が続く。そして大菩薩から大蔵高丸を経て滝子山に至る小金沢連嶺。最後は鶴ヶ鳥屋山、本社ヶ丸、三ッ峠で締めくくり。360度全部くっきり見えた。コメツガやヒノキが生えた、やせて急な岩尾根を慎重に下る。黒っぽい実が沢山付いたミヤマハンノキ、ミズナラ、ネジキ、小さく丸まった枯葉を付けたままのイヌブナなどが目立つ。

日溜りの 尾根道下る 釈迦ヶ岳