新年山行/花咲山(750m)
 
日 時:2000年1月3日(月)
行 程:905大月−930二十三夜碑−1010,1025サス平手前−1135,1140頂上直下−1205,1340花咲山―1415,1420南西尾根−1450,1508上真木バス停―1530大月

ルート断面図とルート図
 
花咲山断面図
 
花咲山ルート図
カシミール3Dにて作成しています

大月駅のホームに降りるとさすがに冷え込んでいる。天気は良い。今日目指すのは「花咲山」。昭文社のエアリアマップ「高尾陣馬95年版」には「梅久保山」として山名は載っているがルート表示がない。大月駅から北西にあり、駅前の岩殿山より少し標高が高い。線路の左側に沿って甲府の方へ歩き始める。しばらくして右へ曲がり、中央線の跨線橋を渡る。間もなく下り坂になり、アスファルト道は大きく左へ弧を描いて桂川へ下りていく。桂川を渡り、中央高速の下をくぐる。高速道路に沿って左に登山口がある筈だが、それらしい道はない。少し先の左にカーブする辺りに「二十三夜碑」があり、そこから左へ入る道があった。少し舗装路をたどると道は途切れて中央道の3車線化工事の飯場があった。右の擁壁の脇に階段状の道が付けてあるのでそれをたどる。すぐ高速道路の防護ネットにぶつかり、擁壁を攀じる。その上は、山を大きく削り取って野球場が何面も取れるようなだだっ広い工事現場だった。登山道も削られてなくなっている。大きな擁壁の右側から取り付く。高さ20m程の擁壁を登り切ると、真新しいコンクリートの小さな祠があった。

この先は笹薮だがルートは間違いない筈だ。ここは展望が良く、南の空に雪化粧した富士山が大きい。皆軍手をして藪に突っ込む。人一人が通れるだけ刈り払いしてあるので、皆何とか進める。しかし、斜めに切った竹が鋭く尖っているので、転んで目に刺さったりしたら大変だ。心配したがすぐに笹薮は終わり、雑木林の急登に変わる。コナラ、ウリカエデ、イヌシデ、アカマツ、ウダイカンバなどにヒノキが混じる。葉裏に白いY字型の気孔帯があるのがヒノキの特徴だが、背丈位の幼木が多い。風も無く陽射しが暑い。サス平手前のやせ尾根で1本立てる。木の間から周囲の山が見えるが、春のように霞んでボーっとした眺めだ。稜線の左下はゴルフ場になっており、ゴルフ場の名前入りの境界標識が所々に埋めてある。

この辺りからかなり激しい上りと下りが繰り返す。熊笹の中にリョウブ、ウリハダカエデ、ネジキ、イチイなどが点在する。「イチイ」は葉の長さ2cm位で先が鋭く尖り、葉裏の2本の気孔帯が淡緑色である。道のすぐ脇に小さな石塔があり「山中作左衛門」と読める。年号は判読出来ないが江戸時代の馬頭観音だろうか?小さな山の割に大きな登降が何度もあり、結構骨が折れる。最後の急登をゆっくりたどり、ようやく花咲山到着。山頂はコナラやウダイカンバ等の雑木に囲まれて余り展望は良くないが、木の間越に滝子山から大谷ヶ丸、大蔵高丸、黒岳への稜線が望める。標高は1000mにはるかに及ばないが、北西の風が当るのでじっとしているとやはり寒い。

昼食後、急な尾根道を下り始める。葉が針のように尖ったヒノキ科のネズミサシを図鑑で確認。触ると痛い。かなり下ってからえらい登り返しがあって閉口する。もう登りはないと思っているだけにどっと疲れる。ホオノキの大きな枯葉が沢山落ちている。アセビがあちこちにある。急な尾根道にコンクリートの電柱が現れ始めた。アカマツの林になる。なおも一本調子に下るとまた電柱があり、間もなく里道になった。しかし、送電鉄塔ならともかく山の中に何故電柱があるのか?人家の気配は全く無いし、どこかに作業場でもあったのだろうか?人家の裏手を通って、大月西小学校の横に出る。郵便局を左に曲がると上真木のバス停はすぐだった。