冬晴れの倉岳山(990m)と高畑山(982m)
 
日 時:1999年1月16日(土)
天 候:快晴気温高く風弱し
行 程:755小篠貯水池下―825,830石仏 ―915,925尾根―1000,1020倉岳山―1030,1040穴路峠―1115,1200高畑山―1300石仏―1320小篠貯水池

ルート断面図とルート図
 
高畑山断面図 高畑山ルート図
カシミール3Dにて作成しています

小篠貯水池の手前で通行止めになっており、予定地より手前に車を置く。 今日は穴路峠から倉岳山をピストンして高畑山へまわる予定だ。予報では 3月並みの気温になるはずだが、早朝でもあり北面の渓谷なので寒気は厳 しい。落ち葉を踏みしめ、ゆっくり歩く。苔むした岩の間を清流が流れる オシノ沢の佇まいは何度来ても良い。石仏のところで後から来た単独男性に追いつかれた。彼は、右の直接高畑山へ向かうルートへさっさと行ってしまった。我々は直進して穴路峠を目指す。

しばらく沢の左岸を行き、右岸へ渡ったところでルートがはっきりしなくなった。迷ったが左の踏み跡を選ぶ。杉の植林の中をジグザグに登る。沢から離れるのでいつもと違う感じがしたがそのまま進む。気が付いた時には穴路峠が南西方向、同じ高さに見えた。かなり東に外れ、倉岳山へ直登する尾根に取り付いてしまったらしい。地図には全く無いルートだが、踏み跡ははっきりしているので構わず進む。北面に扇山、百蔵山。左に雁ガ腹摺山。その左に真っ白な南アルプス白峯三山が見える。尾根筋のミズナラの陰で一本取る。

木の名前を色々確認しながら急登していく。わずかに雪が残っており、新しい踏み跡がどこまでも続いている。足跡の右側に棒を引き摺ったように雪がえぐれているのが気になる。いきなり倉岳山のピークに飛び出した。予定より少し早い。先客が二人。一人はマウンテンバイクで昨日ツエルトビバークしたという男性。これで雪の上の謎は解けた。間違えたルートの方が穴路峠経由より近いと教えてくれた。もう一人は若い単独行の女性。コンロでお茶を沸かしている。ミズナラの葉が落ちて、去年10月より展望が良い。人もいないし別の山のようである。樹間から富士山も見える。倉岳山の標識の前でシャッターを切ってもらい、高畑山へ向かう。

急な下りを軽快に進む。穴路峠を過ぎ、上りに変る。春のような陽光が燦燦と降り注ぐ中、ゆるやかな登りが続く。次々に人が下りてくる。倉岳山より高畑山の方が空いているはずなのに逆だ。ようやく高畑山に到着。晴れ渡った青空の下、南側に富士山が大きくそびえている。2週前の本社ガ丸から見た時と同様、左肩に雲が掛かっている。ピークには人が多いので少し戻り、日当りの良い斜面にシートを広げる。ワインで乾杯。富士山が正面に見え、風も無く、太陽がまぶしい。罰が当るほど贅沢な瞬間。名残惜しいが12時を潮に高畑山を後にする。オシノ沢への急な尾根道を慎重に下り始める。大トチノキが見つからないまま、いつのまにか石仏である。途中、ウダイカンバが1本だけあった。小篠貯水池はすぐだった。