晩秋の二岐山(1544m)
 
日 時 : 2011年10月29日(土)〜30日(日)
行 程 : 【29日】 425佐倉−東関道−首都高−新井宿IC−530,540東川口−浦和IC−東北道−740白河中央スマートIC−294号−118号−855橅山荘−女岳登山口車回送−925,940御鍋神社駐車場〜952男岳登山口〜1030,1040ブナ平手前(1200m)〜1120,11301480m地点〜1146,1200男岳〜1226女岳〜1230,1250地獄坂〜1323,13341100m地点〜1342女岳登山口−橅山荘泊
【30日】 1140宿−1330観音沼−1350甲子トンネル−1400白河IC−東北道−浦和IC−1630東川口−草加IC−外環道−1700三郷南IC−1850佐倉
累積標高差 : 上り610m、下り650m
歩行距離 : 4.2km
行動時間 : 4時間
歩行時間 : 2時間45分

ルート断面図とルート図
二岐山断面図 二岐山ルート図
カシミール3Dにて作成しています

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出発2日前に羽鳥湖への県道が東日本大震災により通行止めと判り、あわてて宿に問合せたりして迂回路を検討し、白河中央スマートICから国道294号、118号経由と決めた。東川口駅でK氏をピックアップし、浦和ICから東北道に乗る。紅葉シーズンとあって6時前というのに渋滞寸前の状態が続く。 白河から国道294号に入ったが、羽鳥湖ダム復旧工事のためのダンプカーが行き交い、前を塞がれてやきもきしたが、予定時刻ギリギリで集合場所の橅山荘に到着。女岳登山口に向かい、S車をデポ。山荘に戻り、二岐川の渓流沿いの林道を御鍋神社へ向かう。

二岐山 二岐山 二岐山
 
昨年御鍋神社散策時に利用した広い駐車場には数台の先客があった。身支度をして9時40分出発。快晴無風の登山日和だが、ハウチワカエデやミズナラなど周囲の木々は紅葉の盛りを過ぎ、ほとんど葉を落としている。残った葉も色付き悪く茶色に枯れたものが多い。気温は15度と予想よりかなり高く半袖でもいい位である。 左に御鍋神社への道を分けると間もなく男岳登山口に着いた。ここにもスペースがあり数台停めてあった。両方で10台ほどになり、結構入山者が多いようだ。林道からいきなり急登が始まった。高さ2m程のスズダケに覆われた急斜面にはアスナロが非常に多い。葉裏のくっきり白い気孔帯が特徴である。幹は赤褐色でクロベ(ネズコ)に似ている。

赤布がやたらに多いので道に迷うことはない。「アスナロ坂」という道標を過ぎるとブナが増えて来た。この辺りから下山する人とすれ違うことが多くなる。1200m付近で一息入れる。ようやく傾斜も緩やかになった。「ブナ平」というだけあって立派なブナも多い。右前方に二岐山が大きく丸い山体を現した。 この山は那須連峰に連なる火山だというが、今は森に覆われて面影はない。再び急坂となり1400m辺りからダケカンバが多くなる。シャクナゲやアセビ、ツゲなどの潅木が現れ、斜度が緩むと狭い男岳山頂に出た。登山口から2時間弱である。12時に近いが依然として雲はほとんどなく360度の大展望が広がっている。

二岐山 二岐山 二岐山
 
北面を見渡すと猪苗代湖の向こうに磐梯山、吾妻連峰、安達太良山。西には大戸岳、小野岳、博士山など南会津の山々、更には燧岳、会津駒。大戸岳のはるか奥に飯豊山が霞む。南に目を転じると手前には小白森山、大白森山、三本槍などの那須連峰、右肩に電波反射板がある旭岳、彼方に日光白根山など夢中で同定していると、新潟の団体が到着して満員になったので昼食は中断して女岳へ向かう。

ここから先は痩せ尾根の急な下りが続くが、歩く人が少ないらしくシャクナゲやダケカンバなどに塞がれて歩き難い。すれ違った地元のパーティーから吾妻連峰の一切経山から噴煙が上がっていることを教えられた。そう云われれば雲ではないようだ。10年以上前に2度登っているが、噴煙の記憶はない。 男岳から100mほど下り若干登り返すと女岳のピークに飛び出したが、狭い上に全く展望が無いのでパス。少し下に開けた場所があるという情報に従って進み「地獄坂」という展望の良い岩場で昼食とする。傍らには小さな祠が祀ってある。眼下にはあちこちに風力発電用風車が見えるが、風が無くほとんど止まっている。

二岐山 二岐山 二岐山
 
のんびり、ゆったり時間が過ぎる。暑くも寒くも無く、空気は澄み切って実に気分爽快。ここからの下りは「地獄坂」という名の通り、えらく急で滑り易く延々とロープが張ってある。ほとんど捉まる木も無く頼りない笹とロープに捉まりながら急斜面をソロソロ降りるが、分厚く積もった落葉は非常に滑りやすく何度となく尻餅を着く。 ここを登るのは大変だろう。周囲はほとんどブナの純林で、中には随分風格のある木も多い。ミズナラや枯葉の残ったイヌブナも混じる。傾斜が緩やかになるに連れてウリハダカエデやシラカバが増えて来た。14時過ぎ、木の鳥居をくぐって女岳登山口に出た。S車でI車回収に向かう。他のメンバーは林道を歩いて橅山荘へ。

橅山荘は小さな宿だが愛想が良く、設備も清潔でこざっぱりしており食事も良かった。温泉は15分位歩いて隣の大丸あすなろ荘の岩風呂と露天風呂へ。翌朝、食後に第2回森の講座を開講。今回は木の漢字テストとその解説を行ったが成績は今一つだった。 帰路、あすなろ荘の温泉に浸かってから会津方面へ向かう。観音沼手前の「新そばまつり」の看板に惹かれて立寄ったが、大混雑で地鶏そばは30分以上待たされた。観音沼の森で自然観察しようと歩き出したが、雨が降り出したので諦め帰途に着く。