花盛りの月山(1984m)
 
日  時:2009年8月9日(日)
天  気:くもり時々雨
行  程: 600白石−月山IC−735,755姥沢駐車場〜812リフト乗り場〜832リフト終点〜903,915姥ヶ岳〜1003牛首〜1036,10421940m地点〜1105,1138月山神社〜1217牛首〜1240姥沢分岐〜1300,13141500m地点〜1349姥沢小屋〜1400姥沢駐車場−道の駅西川−西川IC−白石

累積標高差(上り):約560m
累積標高差(下り):約910m
歩行距離:約8.1km
コースタイム:5時間
実歩行時間:5時間

ルート断面図とルート図
月山断面図 月山ルート図
カシミール3Dにて作成しています

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昨日の蔵王山に引続きカヌー仲間のF氏と月山を目指して白石の我が家を6時に出発。今年5月にスキーをした月山だがその時は山頂を踏んでいない。7時半に到着した姥沢駐車場の周囲は完全に雪が消えており、雪壁に囲まれていた5月とは全く景色が違う。

リフトは8時から運転開始なのでゆっくり仕度していたらもう乗っている人がいるようなので急いで出発。風はなく薄日が差す中、姥沢小屋を右手に見ながらリフト乗り場まで歩く。雪に埋まっていた5月と違い姥沢が緑に包まれた谷になっていて橋を渡る。

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皆往復切符(1000円)のようだが、下りは歩くつもりなので片道(560円)にする。周囲はガスが掛かっていてリフトからの展望は良くない。リフト下にはヨツバヒヨドリやオヤマリンドウがたくさん咲いている。昨日刈田岳で見たアサギマダラがヨツバヒヨドリの周りを舞っている。

アサギマダラはこの花が好きなようだ。気温は標高1520mのリフト終点で21度。ニッコーキスゲやヨツバシオガマが咲く急な道を辿って姥ヶ岳を目指す。スキーを担いで登った所だ。わずかに雪田が残っている。チングルマやイワカガミが現れ傾斜が緩んで木道をしばらく進むと平坦な姥ヶ岳山頂に着いた。

標高1670mの山頂はガスが濃く遠望は利かないが、木道がある山頂一帯もミヤマリンドウ、ミツバオウレン、コバイケイソウ、キンコウカなど花盛りである。この後も月山山頂まで花が途切れることはなかった。5月に一気に滑り降りた大斜面を右手に見下ろしながらなだらかな稜線を進む。

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金姥で湯殿山への道を左に分け柴灯森(さいとうもり)を経て牛首へ向かう。遥か右下にはリフト終点から直接牛首へ向かう人の列が蟻の行列のようだ。道の両側はハクサンフウロ、ウサギギク、ハクサンイチゲ、マルバシモツケ、ハクサンシャジン、オオハナウドなどお花畑の連続で写真を撮るのに忙しく天気が悪いのも気にならない。10時過ぎ、リフトからの近道との合流点である牛首を通過すると途端に人が多くなった。

岩場の急登が続き、下山者とのすれ違いで渋滞し始める。雲に入ったようでガスが益々濃くなり雨も降り出したので2本目を立て雨具を着ける。コバイケイソウが多く、ナナカマドやマルバイワシモツケも咲いている。鍛冶稲荷神社の立派な鳥居の前を過ぎて間もなく傾斜も緩み、山小屋などいくつかの建物の脇を抜けると月山神社に着いた。

山頂は門の中なのだが、神域ということでお祓いを受けないと入れてくれない。(祈祷料500円)面倒なので門の前で写真を撮って登ったことにする。相変わらずガスが濃いのでよく見えないが山頂周辺は広大な平坦地になっており様々な建物が林立しているようだ。50人以上の団体がいくつもいるらしく、数百人の登山者でごった返している。

きれいな衣装を着けた修験者も多く、まるで京都や鎌倉の有名な神社仏閣のような賑やかさだ。手軽に登れる花も多い百名山なので特に人気が高いのだろう。しかし周囲にはハクサンフウロやハクサンボウフウなどが密集したお花畑があり心が和む。気温は15度まで下がってじっとしていると寒い位だ。

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昼食を済ませてすぐ下山に掛かる。いきなり頂上小屋脇の狭い道でジャージー姿の高校生らしい団体とぶつかってすれ違うのが大変。この団体は100人以上いたので修学旅行だろうか?もう少し班分けして分散すれば迷惑にならないのだが。他にも次々とツアーらしい団体が登って来る。

濡れた岩場に慣れない人も多いので大渋滞となってしまう。いつまでも待っていられないので間隙を縫って脇道を駆け下りる。ようやく滑りやすい岩場が終わり牛首辺りまで下ると雨が上がって視界が広がったが、今度は風が出て来た。牛首の分岐をリフト方面へと左に進む。

人影もまばらになった大草原の木道をチングルマの群落など眺めながらのんびり歩く。山頂方面は相変わらず雲の中。姥沢分岐で左に折れる。直進すればリフト乗り場だ。皆リフトへ向かうのでここから先は誰にも遭わないだろう。木道がどこまでも続いているのだが雨に濡れているので滑りやすい。

傾斜の強い部分では滑り台状態になり非常に危険だ。何度も足を取られて転倒する。牛首付近の木道には転倒防止の横桟が付いていたのにこの辺りは付いていない。しかし、F氏はバランスが良いのか一度も転ばなかった。ビブラムが磨り減って滑りやすいのかもしれない。

ここまで下ってもタカネニガナやオタカラコウ、ヨツバシオガマなど花が絶えない。若い女性が一人登って来た。リフトを使わず登る人がいるとは驚きだ。木道や石畳が延々と続きいやになった頃スキー場の放送が聞こえて来た。木道が終わってぬかるみをしばらく下ると姥沢小屋の横に出る。10分ほどで駐車場帰着。

悪天候で展望に恵まれなかったのは残念だが、花盛りで大いに満足出来る山旅となった。道の駅西川で温泉に浸かって帰路に着く。