花盛りの不忘山(1705m)
 
日  時:2008年7月5日(土)
天  気:晴 上部はくもり
行  程: 615白石―642,700白石スキー場〜725女子高小屋跡〜829,837弘法清水〜923不忘の碑〜938,1000不忘山〜1035弘法清水〜1102,11071180m地点〜1122女子高小屋跡〜1140,1145白石スキー場―1230白石
ルート断面図とルート図
不忘山断面図 不忘山ルート図
カシミール3Dにて作成しています

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ウォーキングに出掛けてみたが、よく晴れているので山へ行きたくなり急いで帰宅。手早く仕度して、白石スキー場へ向かう。午前中に不忘山をピストンするつもりだ。7時前にスキー場駐車場着。広い駐車場には先客1台。朝食を済ませて7時に歩き出す。22度とかなり暑いがゲレンデには風があり気分爽快。 ウグイスが盛んに囀る。ヤマボウシの白い花が新緑の中で目立つ。カッコウが鳴いている。久しぶりだ。アカツメクサや黄色のニガナ、アザミなど沢山咲いている。今年の梅雨は雨が少なく、今日も道は乾いている。歩き出して25分で白石女子高山小屋跡を通過。ここから樹林帯に入り、緩やかな山道となる。

不忘山 不忘山 不忘山 不忘山
 
ミズナラ、リョウブ、オオカメノキ、ブナ、ヤマボウシ、ハウチワカエデ、ナナカマドなどの落葉樹林には朝日が差し込んで新緑が輝いている。森の中は風が無く汗が滴る。ブヨが寄って来たが虫除けスプレーで撃退。

新緑の尾根一陣の風抜けり

ウラジロヨウラクは丁度盛りであちこちにピンクや白い花が満開だ。急斜面のぬかるんだ道に麻のロープが張ってある。一旦傾斜が緩んでしばらく行くと小さな沢を横切る。梅雨の最中なのに水はチョロチョロだ。ハルゼミとウグイスが掛け合いのように合唱している。登るに連れてタニウツギやサラサドウダンの花も登場。

鶯と春蝉競う夏の峰

サラサドウダンとウラジロヨウラクの葉は大きさも形もそっくりだが、よく見るとサラサドウダンの葉は先端がわずかに尖っていて、ウラジロヨウラクの葉はやや丸っこい。実に微妙な違いだ。


不忘山 不忘山 不忘山 不忘山
 
枯れ沢を木の橋で渡ると丸太の階段になる。赤土がぬかるんで滑りやすい。21度、風無く暑い。歩き始めて1時間過ぎたが息も切れず足も軽いので休まず。相変わらずサラサドウダンとウラジロヨウラクの花が目立つ。8時半、少しくたびれた頃ようやく弘法清水に着いたので1本立てる。高度計は1330mを指している。 この辺りから山頂方面は雲が掛かり見通し良くないが、振り返ると下界は日が差して晴れているようだ。丸太道の急登が続く。ブヨがしつこいのでスプレーを何度も掛ける。トキソウ、オオカサモチ、ミヤマキンポウゲ、アカモノ、ハクサンチドリ、ツマトリソウ、タニウツギ、ミヤマカラマツなどの花々が次々に現れて花盛りだ。チングルマはもう花が終わって実になっている。気温19度。ガスって来た。9時過ぎ、賽の河原のガレ場にタカネバラが咲いていた。急に足が重くなる。

腹が減ったのと何度もしゃがんで花の写真を撮るのでリズムが乱れるからだろう。18度、風が冷たくて涼しい!シャリバテでふらつきながらようやく不忘の碑に辿り着く。あと少しだ。ノロノロ歩いていると上から単独の人が降りて来た。駐車場にあった車の人だろう。 「これ落としませんでした?」 途中で拾った熊除けの鈴を見せると 「私のです。どこに落ちてました?」 「賽の河原の辺りです」 「ありがとうございました。気を付けて」


不忘山 不忘山 不忘山
 
9時半過ぎ、誰もいない不忘山の山頂に到着。ここに立つのは6度目だ。ガスが濃くて視界は50m程。周囲の山は全く見えない。気温17度、風がかなり強く一寸寒いくらいだ。今日下界は30度になるそうだから別天地である。いつもの岩陰に腰を下ろして靴を脱ぎ、裸足になってサンドイッチを食す。 もっと早く着いたら屏風から水引入道を経てジャンボリーコースを下る周遊コースも考えていたが、ここまで2時間半も掛かってくたびれたし、行動食もないので素直に引き返すことにする。時々薄日が差して不忘の碑辺りまでは見えるが、次の瞬間には西から黒雲が流れて来て今にも降り出しそうだ。

10時丁度に山頂を辞す。疲れも取れて下りは足取りも軽い。屏風岳の斜面にわずかに雪が残っているのがちらりと見えた。ポツリと雨が当たったので足を速める。しかし、下界は明るく光っている。カップルや単独の登山者が次々に登って来る。ウグイスがすぐ近くで鳴いているが姿は見えない。 35分で弘法清水まで下ったが、先客が休んでいたので通過。11時過ぎ、小沢を渡った所で小憩。いつの間にか青空が広がって気温も24度まで上がったが、そよ風が吹き抜けて爽やかだ。山へ来るとスキーで痛めた右肩も痛みを感じない。血の巡りが良くなるせいだろうか。 11時20分女子高山小屋跡を通過し、スキー場を下る。森を抜けると夏空が広がって風がなくなり、猛烈に蒸し暑い。11時40分、駐車場帰着。車は10台以上に増えていた。