小春日和の大久保山(1241m)
 
日  時:2003年12月13日(土)
天  気:快晴
行  程:915間明野―925切目峠―1000ハコスラの先の鞍部―1022,10321本目―1128ピークの下―1145,1150大久保山−1200,1533ピークの下−1610,1615鞍部―1645,1700間明野

ルート断面図とルート図
 
大久保山断面図 大久保山ルート図
カシミール3Dにて作成しています

澄み切った冬空に真っ白な富士山がくっきり浮かんでいる。中央道を大月ICで降り、甲州街道から右に入ると程もなく間明野(まみょうの)の集落に着いた。神社脇の狭くて急傾斜の道を登るとすぐに巨大堰堤があり行き止まりになっている。ここに車を置き、枯れ沢の左岸を進むと地元の人がスギを切っていた。「この山は登る人は余りいませんか?」「いやー、ちょくちょくいるよ」「あー、そうですか」気温は9度と12月にしては高い。切目峠で単独の人が朝食を摂っていた。「大久保山ですか。私もそうですから後から行きます」今日は誰にも遭わないと思っていたのに早くも登山者がいてがっかり。すぐに尾根の左をトラバースする道となった。前回は尾根通しに登った記憶があるので変だなと思ったがはっきりした道なのでそのまま進む。微妙なバランスを強いられるへつりもある。こんな所はなかった。どうも道を間違えたようだ。トラバース道は左に回り込んで下り始めた。正面に見えるのはクラコ山らしい。どんどん稜線が遠くなるので右側の沢に入る。ここまで来るとルートが違うことがはっきりしたが引き返すのも癪なのでこのまま右の稜線まで登り返すことにする。

沢筋はぬかるんでいるし、岩がごろごろして急傾斜になるので右から回り込み尾根状を強引に登る。踏み跡のない急斜面は落葉で滑るし歩きにくく疲れる。何とか鞍部にたどり着き本来のルートに復帰した。ハコスラを過ぎた辺りのようではっきりした道形がある。20分位ロスしただろう。ここからはのんびりした稜線歩きと急な尾根登りを交互に繰り返す。冬姿のコナラやリョウブ、イヌシデなどの樹間から右手には白谷丸や雁ヶ腹摺山が左手には富士山が見える。依然快晴でポカポカ陽気である。この尾根にはアセビがやたらに多い。そよ風が爽やか。気温は13度まで上がった。人がほとんど入らない山らしく道が落葉に覆われてはっきりしない。しかし、多少ルートを外れても尾根の上を目指せばいいので迷う心配はない。落葉に靴が埋まる。

腐葉土に キックステップ 軽快に

富士山と三つ峠 白谷ヶ丸方面 大久保山山頂
 
11時半、山頂下の広場到着。荷をデポしてピークピストンとする。イヌブナやミズナラがまばらに生えた明るい斜面が延々と続く。空身だが結構長く急な登りで息が上がる。11時45分小さな山名表示があるピークに着いた。平らで広い山頂である。送電線の向こうに岡松ノ峰、滝子山、大谷ヶ丸、白谷ヶ丸が並んでいる。富士山も見えるが頂上は雲の中。12時、デポ地に戻りテントを設営する。落葉の上で快適だ。気温は7度、風が出て寒くなったがテントに入ると別世界だ。コンビニの鍋をコンロに掛ける。日本酒で乾杯。年忘れの宴の後のんびりと午睡を楽しむ。15時半撤収。大きなアカマツやモミの間を下り、16時過ぎ鞍部。登る時に迷い道から復帰した場所だ。少し登り返すとハコスラだった。ルートはやや右に曲がり急な下りになる。しばらくして分岐に着いた。 「あー、ここだ。ここだ」「これじゃあ真っ直ぐ行ってしまうよな」「この道標がもう少し左にあればいいのに」「直進は通行止めにしとかないと駄目じゃない」確かに小さな道標があるのだが、直進する道の方が広くてはっきりしているので余程注意していないと見落としてしまう。後の人の為に枯れ枝を集めて直進路を塞ぐ。ここから切目峠は100mもない位。16時45分堰堤に帰着。初冬の暮れは早く間明野の集落はもう薄暗かった。
サイトマップに戻る