忘年山行/御坂黒岳(1793m)
 
日 時:1999年12月5日(日)
行 程:750大石―805,810 林道−825登山口−910,9201本目−940,945新道峠−1006破風山−1055,1125 黒岳−1157破風山−1211,1322 新道峠−1347登山口―1400,1420林道―1450河口湖IC

ルート断面図とルート図
 
御坂黒岳断面図 御坂黒岳ルート図
カシミール3Dにて作成しています

大石小学校の手前を左折して、新道峠への林道を目指す。大石の集落を過ぎると貧相な「別荘地」となる。ここからは舗装が切れてダート道を大きく揺られながら、ジグザグの急坂をゆっくり進む。しばらく行くと小さな橋の段差で車体の下を擦りそうになったので前進をあきらめ、ここに車を置いて歩くことにする。空はどんよりと曇っている。風はなく12月の朝にしては寒くない。ヘアピンカーブを何度か折り返して林道を15分程進むと、大きな案内図がある登山口に着いた。何台分かの駐車スペースもある。

ヒノキやスギの植林に覆われた急斜面に大きくジグザグを切りながら登り始める。歩き易い道だがかなりの急勾配なので、ジグザグを1回ターンすると一気に高度が上がる。しばらくすると右手の眼下に河口湖が見え始めた。その後ろの富士山には笠雲が懸かっている。予報では曇りのち雨ということだが、薄日が差して少し暑い。ヒノキの植林にアカマツ、クロマツ、ツガ、イヌシデなどが混じり出す。稜線に着きそうで中々着かない。斜度が落ち、トラバース気味にモミ、カラマツ、コメツガの中を進むと、ようやく新道峠に着いた。富士山が南の空を大きく画している。ここは十字路になっており、我々が来たのと反対側へ下るとすぐ近くまで林道が出来ているらしい。

早々に休憩を切り上げ、黒岳への主稜線を歩き始める。ミズナラ、シャラ、リョウブ、ツガ、カラマツなどがクマザサの中に立っており、斜度も緩くて歩き易い道である。ほとんどの木が葉を落した中で、イヌブナだけが枯れ葉を残しているので目立つ。霜が融けてぬかるんだ所があり、多少滑る。展望の良い破風山に着く頃には、予報に反して青空が広がって来た。しかし、南アルプスは見えない。ここからはスズラン峠まで100m以上下る。道を挟んで左はミズナラの純林、右はツガの林で中々いい雰囲気だ。スズラン峠を過ぎるとウダイカンバ、イヌブナ、ブナなどの中を緩やかに登って行く。ツガの巨木あり。滑りやすい急斜面を登り切ると黒岳の平坦なピークに到着。一等三角点がある。ポピュラーな山のはずだが、意外な事に誰もいない。さすがに1800m近い山頂は北風もありかなり寒い。

少し休んでから、南斜面の「展望台」へ行ってみる。展望台の名に恥じず素晴らしい眺めだ。河口湖を挟んですぐ目の前に雪化粧をした巨大な富士山が迫力満点に聳え立ち、左右に大きく裾を引いている。河口湖の右には西湖も顔をのぞかせている。更に右には今たどって来た御坂山塊の主稜線が続いている。標準レンズでは全く収まりきらない大パノラマだ。ゆっくり展望を楽しんで、黒岳を後にする。北西方向に釈迦ヶ岳のぴょこんと盛上がった特徴あるピークが見え隠れする。スズラン峠の手前で犬を連れた単独男性とすれ違う。破風山をすぎた。新道峠まで下ってシートを広げ、昼食にする。峠からは登りに1時間以上掛かった道を25分程で駆け下り、登山口に飛び出した。車をデポした地点まで林道を下る。ヤマブキが鮮やかに黄葉している。10分位歩いて車にたどり着き、すぐに支度をしてHさん達を迎えに行く事にする。